付き添い入院…交代は可能?

突然入院することが決まって、私も娘も混乱した気持ちのまま小児科病棟へ連れていかれました。
娘はずっと泣いていました。
看護師さんから入院について、面会のことや入院中の生活、必要なものなどについて説明がありました。
入院と決まったとき、家族が付き添いするということを分からなかった私は、私と離れて寝たことがない娘は夜一人で寝られるだろうか…毎日面会に来ないと…そんなふうに考えていました。
しかし実際は、看護師さんも子どもをずっと見ていられるわけではなく、生活のお世話をすることもできない。
つまり一人で身の回りのことができない子や、娘のように親から離れることが難しい幼い子については24時間付き添い入院をお願いしている、とのことでした。
のちのち分かったことですが、他に入院していた小学生くらいの子どもだと、来られる時だけ親が来ている子もいました。
娘については付き添いが必要だろう、とのことで、夫は仕事が忙しいため仕事をしながら家と他の兄弟のことをお願いして私が娘に付き添い入院することにしました。
ちなみに娘が入院した病院の決まりでは、付き添いの家族が感染症を持ち込むのを防ぐため、付き添いする家族は基本的に交代なし。
もし交代で病院から出た際に風邪など病気にかかってしまうと付き添いができなくなってしまうので注意してほしい、とのことでした。
荷物を取りに自宅へ
朝かかりつけの小児科へ行くために家を出てから、その後総合病院へ行くことになり、この時点で既に夕方でした。
入院するとは思っていなかったので、当然必要な荷物も何もありません。
夫には入院が決まった時点で連絡して家で他の兄弟を見てもらっており、荷物を病院に持ってきてもらうことも難しく感じました。
あれとこれと…ってもれなく伝えるのも大変ですよね。
それで私が家まで取りに行くことにしたのですが、こちらの病院は自宅からまあまあ遠くて往復で1時間程かかります。
さらに、娘は入院が決まった時から、退院するまで病院は出られないとのことで病院で待っていてもらわないといけないのです。
泣く娘を一人病院に置いていくのは心苦しかったですが、看護師さんにお願いして自宅に一度戻ることにしました。
この時、早く病院へ戻らなくては、という焦りで急いで荷物を詰め込んだため、いざ病院に戻って入院生活が始まると足りないものがいくつも出てきて…
結局翌日にもまた荷物を取りに病院を出ることになりました。
娘には、「絵本とかシールとか遊べるものを持ってくるから待っててね」と伝えて、今度はいるものをしっかりリストアップして買い物や自宅で荷物を詰めたりして病院に戻り、その後は退院まで一度も病院から出ずに過ごしました。
入院生活で便利だったものなど、また別記事でアップしますね。
川崎病疑いの治療が始まったけれど…
娘は入院時には川崎病と確定していたわけではなく、まずは続いている高熱を下げていく治療として1日3回の抗生剤の点滴が始まりました。
朝6時、昼1時、夜10時…朝と夜に関しては点滴の機械を看護師さんがピッピッと押す音で起こされてしまうこともしばしば…
1日に1回くらい、入れ替わり医師が様子を見に来ましたが、入院時から何も状況は変わっていきませんでした。
川崎病を疑われていたけれど、よく言われるBCGの跡は腫れていなかったし、目も舌も手足も赤くありませんでした。
この間、何の病気か分からず熱が下がらないことに私は不安を感じていました。
娘も入院してからは元気がなく笑顔が全く見られなくなっていました。
食欲もなくなり、1日3食幼稚園のような給食を出してもらえましたが、ほぼ手をつけず、1口、2口がやっと。
高熱が続いてしんどくて食べることもできなかったんですね。
そして、熱が出て6日目…
川崎病の治療のタイムリミット
医師から言われました。
今のところ川崎病かどうかは確定できないけれど…
もし川崎病だった場合、もうその治療を始めないと心臓に後遺症が残る可能性が高くなる。
もし川崎病でなかったとしても、この治療によるデメリットは特に無い。
今夜から治療を始めたいので、同意書にサインをしてほしい。
とのことでした…
治療については、人の血液から作る薬なので、輸血と同じように今後未知のウイルスが見つかった場合の感染のリスクはあります、とも言われました。
娘はまだ5歳…
これから先の人生、そんなリスクを背負って生きていかないといけないなんて…
医師が待つ中、一瞬そのように考えてしまった私でしたが、
目の前には何日も下がらない高熱でぐったりしている娘がいる。
入院してからすっかり元気がなくなり、あんなに食欲旺盛でいつもニコニコしていた娘がほとんどご飯を口にせず、笑顔も消えていた。
やるしか、ないんだ。
私は震える手で書類にサインをしました。
免疫グロブリン製剤の投与が始まった
その夜から免疫グロブリン製剤の点滴が始まりました。
点滴を見ると薬剤が入った大きなボトル。
すべて終えるには12時間程かかるとのことでした。
もし、これで熱が下がらない場合には2度目の投与を行う、と言われました。
点滴を始めて少ししてからポツポツが出るなど副作用が出ていないか確認に来ましたが、娘は大丈夫なようでした。
(どうか熱が下がりますように…)
そう祈りながら狭いベッドでくっついて寝ました。
娘は夜中、特に変わった様子もなくぐっすり眠っていました。
高熱が続いている毎日で体力が奪われているようで、入院してから夜は割とよく寝ていました。
夜中私は気になって何度か目が覚めて、娘のおでこにそっと手を当ててみると、それまで熱々だったおでこがぬるくなっていました。
そして朝…娘が起きて熱を測ると、ほぼ平熱まで下がっていました。
良かった…
ようやく…川崎病の診断
入院してから何の病気か分からなかった娘ですが、今回の治療で熱が下がったということで、川崎病の症状は出揃っていなかったけれど、不全型の川崎病で間違いないだろう、との診断がおりました。
熱が下がった後も熱がぶり返すことがあるので、2~3日様子を見ると言われました。
どうか、もう熱が上がりませんように…
祈りながら過ごしました。
川崎病治療後…
その後、熱が上がることはありませんでした。
娘は熱が下がってからはみるみる元気を取り戻し、これまでの分を取り返すかのようにもりもりご飯を食べ、笑顔も見られるようになりました。
娘の笑顔が見られたのは何日ぶりなんだろう…
入院までは当たり前だった娘の笑顔が、すごくありがたいものだったんだ、とかみしめました。
心臓のエコーの検査をしましたが異常も見つからず、首のリンパの腫れも引いてきました。
ほんとに一気に元気になったという印象でした。
川崎病で退院後、気をつけること
入院してから挿しっぱなしだった点滴も、ようやく外してもらうことができました。
そして病院のお風呂に入ることもできました。
点滴は使わない時は折りたたまれて手首につけたネットにしまわれていたので、その間もシャワーはできたのですが点滴部分をビニールで覆って、テープでぐるぐる巻きにしてぬれないように、と大変でした。
点滴を外してお風呂で娘の腕をきれいにしていると、血であちこち汚れていて…頑張ったね、と